SMW 利用者 マニュアル |
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Semantic MediaWiki には Wiki 内のデータを閲覧するために、数多くの手軽なツールがあります。 これらに加えて、さらに 2 種類のデータ閲覧方法があります。 すなわち、SMW データを閲覧するための追加機能拡張を 1 つまたはそれ以上使用すること、および外部ツールにより RDF を通じて Wiki に入力されたデータを取得する方法です。
概括ボックス[edit]
概括ボックスは、当該 Wiki ページに入力されたセマンティックデータを概括して、ページ下部に表示するボックスです。 このボックスは、Semantic MediaWiki が記述された情報を、編集者の意図通りに «理解している» かどうか調べる役に立ちます。 ユーザは概括ボックスを見て概要を素早く把握したり、リンクをクリックして詳細情報にアクセスすることができます。 なお、このような追加情報を各ページに表示させたくない Wiki サイトでは、サイト管理者はこの表示をオフにすることもできます (Configuration を参照してください)。
概括ボックスでは、情報が 2 列に表示されます: 左列は情報の所属先を示す プロパティ (例: 人口)、右列はプロパティの値 (例: 3,410,000) です。 各プロパティ名は、当該プロパティの意味や使用法について記述した Wiki 記事にリンクしています。 概括ボックスの注釈は、通常、関係する Wiki 記事にリンクしています。 また 単位 をサポートするプロパティはでは、概括ボックスの値は他の単位にも変換して表示されます。
各プロパティ値の後ろの アイコンは Special:SearchByProperty の簡易検索にリンクしています。 例えば、記事に注釈 [[is located in::Germany]] を記述すると、概括ボックスの当該 アイコンは同じ注釈を記述している全ての記事の検索結果 (例: ドイツに位置するものの全て) にリンクします。 同様に、概括ボックスのヘッダに表示される アイコンは、当該ページにへの簡易セマンティック ブラウザ にリンクしています (下記参照)。
概括ボックスには アイコンも表示されます。 このアイコンは、プロパティ値に関するより詳細な情報を提供する外部ウェブサービスにリンクしています。 例えば、経緯度を指定するプロパティでは、その場所の地図や空中写真を提供するオンラインサービスにリンクしている、等です。 Wiki 管理者はプロパティ毎にリンク先を選択できます。 その方法の詳細については サービスリンク を参照してください。
特別プロパティ、すなわち SMW に関連した組み込みプロパティは、イタリック体で表示され、マウスをリンクの上に置くとツールチップが表示されます (JavaScript が有効になっている必要があります)。 これは特別プロパティの持つ 「特別」 な意味を目立たせて、編集者がエラーに気がつきやすくするためです。
最後に、概括ボックスには、ボックスの内容を機械読み込み可能な OWL/RDF フォーマットで書き出すためのリンクがあります。この詳細については SMW のセマンティックウェブ技術 のセクションで説明します。
編集者は、マジックワード __NOFACTBOX__
および __SHOWFACTBOX__
をページ内に記述して、概括ボックスをページ毎に隠したり、(ボックスに内容がある場合には) 表示させることができます。マジックワードによる指定は Wiki 全体の設定より優先されます。
意味的データの閲覧[edit]
Special:Browse (ウィキを閲覧) ページでは、Semantic MediaWiki のコンピュータにより読み取り可能なデータを閲覧するためのシンプルなインターフェイスを提供します。 標準状態の Wiki では、"ツールボックス" に "プロパティを閲覧" リンクがあり、ここから現在表示中のページに関する "Special:Browse" に移動できます。 また Special:Browse ページに直接移動してから、閲覧したい目的のページ名を入力することもできます。 Special:Browse 特別ページでは、ページに含まれる全てのプロパティを表示する (概括ボックスのページ内容と同様です) 共に、そのページにリンクしている全てのプロパティが表示されます。 アイコンをクリックすると、ユーザは別の記事について閲覧することができます。 より詳細な情報とこの機能に関する設定項目については、 Help:Special:Browse を参照してください。
検索ツール[edit]
Semantic MediaWiki には、いくつかの非常にシンプルな検索フォームがあます。 ユーザはこれらのフォームを使用して、個別の情報を知ることができます。 この検索機能は様々な特別ページでから使用できます:
- Special:SearchByProperty (プロパティによる検索) には、意味的バックリンク を探すためのシンプルな検索フォームがあります。 このフォームにプロパティ名と検索値を入力すると、検索結果として、指定したプロパティと値を持つ全てのページの一覧が返されます。 検索するプロパティが数値型で、かつ検索結果が少ない場合は、検索値に近い値の結果も含めて表示されます。 なおローカル設定で $smwgSearchByPropertyFuzzy を false に設定するとこの機能を無効にできます。 このサービスへは、概括ボックスまたは ウィキを閲覧 の リンクから直接移動できます。
- Special:PageProperty (ページプロパティの検索)は、指定ページにある指定プロパティの全ての値を表示します。 ユーザがページおよびプロパティ名を入力すると、そのページ上の指定したプロパティの全ての値を表示します。 概括ボックスが有効になっている Wiki の場合は、この情報は当該ページの概括ボックスでも表示されます。 SMW 1.4.3 以降では、対象ページに値を入力しない場合は、Wiki 全体にある指定プロパティの 全て の値を取得することができます。
全てのプロパティ、型、値の表示[edit]
全てのプロパティは、Property 名前空間に自身のページを持ちます。 これは MediaWiki の Category 名前空間にあるカテゴリページと同様です。 これらのプロパティページでは、指定したプロパティを使用する全てのページが、そのプロパティ値 (および可能であればサービスリンク) と共に表示されます。
さらに加えて、概括ボックスおよび通常のMediaWiki 検索からも、Wiki のプロパティを検索することができます:
- Special:Properties (特別ページ > ページの一覧 > プロパティ) では、プロパティとその使用頻度が、注釈のアルファベット順で一覧表示されます。
- Special:UnusedProperties (特別ページ > メンテナンス報告 >使われていないプロパティ) では、どの注釈でも使用されて いない プロパティページの一覧が表示されます。 これらのプロパティは破棄されたもので、恐らく削除できると推測できます。
- Special:WantedProperties (特別ページ > メンテナンス報告 >望まれているプロパティ) では、使用されているが説明ページがないプロパティの一覧が表示されます。 ここにプロパティ名が表示されることは望ましい状態ではありません。 なぜなら、ユーザはこれらのプロパティに関する説明を見つけることができず、その使用方法について混乱が生ずるであろうからです。
- Special:Types (特別ページ > メンテナンス報告 > 型) では、プロパティの有効なデータ型の一覧が表示されます。 データ型と、データ型と SMW との関連性に関する解説については 編集 を参照してください。
これらの特別ページは Wiki の筆耕者および編集者にとって特に有用です。 これらの情報から Wiki におけるプロパティの使われ方に関して概容を掴むことができます。
これらの特別ページから、ページの意味的プロパティを全検索できます。 既存のプロパティ、カテゴリ、型を (たとえそれが未使用または文字化けしている場合でも) 単に一覧するためなら、MediaWiki の Special:Allpages (特別ページ > ページの一覧 > 全ページ)でこれらの名前空間にある全てのページを表示できます。
閲覧や検索のための追加機能拡張[edit]
他にも、Wiki データ全体を閲覧したり検索するための Semantic MediaWiki ベースの機能拡張があります。 最も著名なのはセマンティック・ドリルダウン機能拡張で、ドリルダウン手法で Wiki データを表示する機能を提供するために開発されました。Semantic Forms、Halo 等の機能拡張もまた、データを検索するためのインターフェイスを提供します。 これらの全ての拡張機能に関する詳細については SMW 機能拡張 を参照してください。
外部ツールサポート[edit]
Semantic MediaWiki では OWL/RDF エクスポート を通じて、意味的知識を外部ツールで利用できます。 この機能を利用して、より高度な閲覧・検索機能を備えた外部ツールを作成することができます。 現在、多くの RDF 出力を利用できるツールが稼動していますが、これらはまださほどユーザフレンドリーではありません。 しかし提供されるデータフォーマット RDF は処理が簡単で、はるかに複雑な Web またはデスクトップアプリケーションと統合できます。 より詳細な情報として Semantic MediaWiki との連携確認が取れている ツールの一覧 等があります。